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有限会社橋本電設は、地域の電気設備を 提案・設計・施工する会社です。

Hashimoto Densetsu

〒737-0903 広島県呉市焼山西1-4-1

新たな電気設備NEW STYLE

新たなライフスタイルのご提案

 
スマートメーター

 現在、電力会社がお客さまのところに設置している電力計をスマートメーターに交換する作業が進んでいます。基本的に、古くなった電力計(10年経過したもの)から順次交換されており、すべての電力会社で交換が終了するのが2023年になる予定です。

スマートメーターとは何か
 スマートメーターとは、双方向通信機能を持ったデジタル式の電力計です。
 これまでのアナログの電力計が、お客さまの積算の消費電力量しか測定できなかったことに対し、スマートメーターでは30分ごとの消費電力量が測定できるなどの特徴があります。これにより、電力会社(新電力を含む)は、さまざまなサービスを提供することができます。
 代表的なサービスとしては、多様な料金メニューを簡単に選べるようになることです。季節別時間帯別料金メニューを利用しているお客さまのところには、デジタル式の電力計が設置されていますが、すべてのお客さまがデジタル式の電力計になるには、料金メニューの変更が簡単にできます。
 スマートメーターは、データ収集などを行うシステム、およびデータの管理を行うシステムと一体となって運用されます。
 また、スマートメーターの設置は、送配電会社(送配電分離前は一般の電力会社)が行うことになっています。各社の導入計画は下記に示す通りです。電力会社を変更すると、メーターの交換が必要になるのでしょうか、その必要はありません。メーターのデータは、電力の小売を行う電力会社に提供されるからです。

スマートメーターと従来の電力量計の比較


スマートメーターの導入計画と情報提供開始のスケジュール


Aルート、Bルート、Cルート

 スマートメーターの間で通信を行うルートは、主に三つあります。それぞれ、Aルート、Bルート、Cルートとよばれています。
 Aルートは、スマートメーターとデータ管理を行うシステムおよびこのシステムを所有する送配電会社(発送電分離前は一般の電力会社)とをつなぐものです。スマートメーターからは、30分ごとの消費電力量が送信されています。このデータをもとに、小売が行う電力会社が、お客さまに対して請求書を発行します。また、電気の供給を停止する場合もAルートを通じて遠隔操作ができます。
 Bルートは、スマートメーターとHEMS(住宅用エネルギー管理システム)をつなぐものです。このBルートを通じて、HEMSによる多様なサービスが可能となります。具体的には、次のようなものです。
@  電気使用量のお知らせ
 電力会社からの情報として、30分ごとの電気使用量や電気料金をお知らせすることができます。
A  ピーク料金のお知らせ
 季節別時間帯別料金メニューなどを利用している場合は、時間帯ごとの電気料金がわかります。電気料金が高い時間帯に節電することで、電気料金の節約などができます。
B  多様な料金メニューに対応
 HEMSの家電制御機能を使えば、電気料金が高い時間帯の家電製品などの機器の運転を抑え、安い時間帯に運転や充電をするようになります。とりわけ、導入が検討されている電気の需要ひっ迫時には料金が高くなる「リアルタイムプライシング」による料金メニューへの対応には、この機能が必須といえるものです。ただし、家電など機器の側にも、対応するしくみが必要です。
C  ピーク時の使用制御
 電気の供給がひっ迫したときに、自動的にエアコンの温度や蓄電池・電気自動車への充電を制御する、いわゆるデマンドレスポンスも可能となります。



 なお、HEMSには、インターネットにつなげることにより、クラウドでサービスを提供できるものもあります。このときのサービスの一部は、Bルートを使ったサービスと重複するものもあります。
 Cルートは、スマートメーターと第三者(新規参入の電力会社を含む)をつなぐものです。このCルートは、HEMSの有無にかかわらず、いろいろなサービスを提供する基盤になります。例えば、使用電力量のデータをもとに、省エネルギーのコンサルティングサービスを受けることができるでしょう。また、データを分析した上で、古いエアコンや冷蔵庫の買替えの検討も可能です。一方、多くの家庭から集めたデータをもとに、ビックデータ解析を行い、市場調査などに役立てるというビジネスも考えられています。


HEMS
 HEMS(ヘムス)とは、Home Energy Management Systemの略で、住宅用エネルギー管理システムのことです。同じようなエネルギー管理システムには、ビル用のBEMS、工場用のFEMSなどがあります。
 HEMSが他のエネルギー管理システムと異なっているのは、エネルギーの管理にとどまらない、多様なサービスの基盤(プラットフォーム)として期待されているところにあります。
 また、ICTの分野では、近年、IoT(Internet of Things/物のインターネット)が注目されていますが、HEMSはどの代表的な存在ともいえます。

HEMSのしくみ
 HEMSは、基本的に電気を測定する部分と、それぞれの家電やセンサー、スマートメーター、インターネットなどとつながり、データの管理・制御も行うゲートウェイの部分の二つで構成されており、それぞれが通信でつながっています。これに、専用モニター部が加わることもあります。
 測定部は、住宅用分電盤に取り付けられ、主回路および分岐回路ごとの電気をCTセンサーで測定しています。分岐回路ごとの電気はスマートメーターでは測定できません。各部屋の電気の使用状況が見える化されるのは、HEMSならではといえます。最近は、測定部分とゲートウェイへの通信部分を組み込んだ、HEMS対応の住宅分電盤も開発・販売されています。
 ゲートウェイ部は、HEMSの中心部ともいえるものです。測定部やスマートメーター、センサーから送られてきたデータを蓄積し、モニターを通じて「見える化」する役割をはじめ、家電をはじめとする電気設備を効率よく運転するための管理・制御の指令もここから出されます。また、HEMSはクラウドでサービスを提供することもできます。外出先でHEMSのデータを見ることや、照明などの制御も、こうしたサービスの一つです。こうしたサービスのためにインターネットとつながることも、ゲートウェイの役割です。
 専用モニターは、電気の使用状況を見るためや、HEMSの操作に使われます。ただし、近年はパソコンに加えてスマートフォンやタブレットも普及しており、必ずしも専用モニターは必須ではなくなっています。この他、小型のテレビを兼ねたモニターも開発され、通常は持ち運び可能な個人用、あるいは浴室用のテレビとして使われるというケースもあります。

ECHONET Lite(エコーネットライト)
 HEMSがスマートメーターや家電、その他の電気設備と相互にデータを通信するためには、共通の通信規格が必要です。HEMSの通信には、ECHONET Liteという規格が使われています。これにより、メーカーが異なっても、相互に接続・制御が可能となります。
 現在、ECHONET Lite重点8機器が指定され、規格の標準化が先行して検討されています。いずれも、エネルギーの制御や節電・省エネに大きく関わる機器です。
 ECHONET Liteは共通の通信規格ですが、通信インターフェイス(通信の方法)が標準化されることも必要です。通信インターファイスは無線・有線でそれぞれいくつかの方法があります。問題は、例えばWi-Fiに対応したエアコンをBluetoothに対応したHEMSでは操作・制御できない、といったことです。通信インターフェイスのそれぞれの方法に一長一短がありますが、標準化が進みつつあります。

HEMS対応住宅分電盤
 HEMS関連機器で最近、注目されるのは、計測部を組み込んだ、HEMS対応住宅用分電盤です。

 そもそも、分電盤にCTセンサーを取り付けることで、電気を計測するしくみを必要とするHEMSです。最初から組み込んでしまうことで、施工性も向上することになります。政府は2030年には全世帯にHEMSを導入するという目標を掲げています。この目標達成は、HEMSに対応した住宅用分電盤の普及の追い風もなるでしょう。
 HEMS対応住宅用分電盤として最初に市場に登場したのが、パナソニックの「スマートコスモ」です。分岐電流センサーや無線アダプタなどを内蔵しており、太陽光発電、蓄電池、エネファーム(家庭用燃料電池)、電気自動車用充電器にも対応した製品となっています。これに、ゲートウェイとなる「AiSEG」を組み合わせることで、HEMSの基盤となる機器がそろうことになります。
 無線には920MHz帯を使っていますが、これとは別に集合受託用の有線LAN通信型も発売されています。計測できる回路数は最大41回路ですが、これに加えて蓄電池など1次側でも8回路の計測が可能となっています。
 一方、東芝ライテックでも、計測機能を搭載したHEMS住宅用分電盤「スマートホームパネル」を商品化しています。分岐ブレーカーに分岐電流センサーを標準搭載し、エネルギー計測ユニットの小型化とあわせて、分電盤との一体化を行っています。

耐震遮断ユニット
 HEMSと連携するわけではありませんが、住宅や事業所の安全・安心のための機器として、感震遮断ユニットがあります。震度5強以上の揺れを感知したときに、電気を遮断し、二次災害を防ぎます。
 ユニットを搭載した分電盤の他、後付けが可能なマルチボックスでは、回路の増設や避雷針、太陽光発電用ブレーカーなどを搭載することも可能な製品となっています。


太陽光発電
 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の見直しによって、太陽光発電の優遇的な措置が弱くなってきました。そのため、メガソーラーなど大規模な太陽光発電所の案件は限られたものとなっています。
 その一方で、住宅用太陽光発電については、まだまだ市場があり、メーカーも力を入れています。

住宅用太陽光発電のしくみ
 住宅用太陽光発電は、市場に登場してから10年以上の歴史があります。
 基本的な構成は、屋根に設置する太陽電池パネルと、発電した直流の電気を交流に変換して住宅への供給や売電を行うためのパワーコンディショナ(パワコン)で構成されています。また、震災の経緯をふまえ、自立運転機能を持つ設備も増えています。
 太陽光を電気に変えるというしくみであり、発電は日中に限られます。また、晴天時と比べると、曇天時・雨天時の発電力は少なくなります。

 製品によって異なりますが、結晶系シリコンの太陽電池は温度が上がると発電効率が悪くなる性質を持つため、もっとも発電効率が高くなるのが春や秋です。一方、アモルファス系シリコンや非シリコン系は発電効率が低いのですが、暑さに強いという性質があります。お客さまの設置場所の状況により、どういったタイプがよいのか、判断することになります。

産業用太陽光発電
 産業用太陽光発電は、一般的に10kw以上の設備と考えられます。売電/自家消費、規模、設置場所などでいくつかのタイプに分けることができます。
 売電を目的とした設備は、設置場所にかかわらず、全量を電力会社に、固定価格買取制度にしたがって売電し、収益をあげるしくみとなっています。一方、自家消費を目的とした設備の場合、経済的メリットよりも、事業所のCO2削減などに貢献する設備となります。
 設置場所は、「屋根上」と「野立て」に大きく分かれます。大規模太陽光発電所は野立てのケースが多いのですが、固定価格買取制度の買取価格の値下げに伴って、新たに設備認定される案件が減少しています。これに対し、BPO対策ともなる屋根上の設備には、根強い需要があります。
 規模としては、50kw未満の低圧連系、50kw以上2,000kw未満の高圧連系、2,000kw以上の特別高圧連系に分かれます。屋根上であれば、50kw未満の低圧連系の設備が低コストで設置しやすいため多いようです。

 上図は、全量買取方式、および自家消費で余剰電力買取方式での、接続太陽光発電からの電気を集めるというプロセスもあります。

産業用太陽光発電のポイント
 産業用太陽光発電、とりわけ全量買取を目的とした設備の場合、20年間安定した発電が求められます。そのため、機器の選定からメンテナンスまで、きちんとした対応が求められます。
 機器や施工に関しては、コストだけではなく、発電効率や信頼性を考えることになります。太陽電池は、発電効率はもちろんですが、初期不良が少ない信頼性の高いメーカーから選ぶことも必要です。また、パワコンも変換効率が低いと発電した電気が無駄になるので、なるべく高効率のものを選ぶことが必要です。50kwの設備でも、効率が1%違えば、売電収入が場合によって年間10万円以上違う場合もあり得ます。
 また、故障なども早期に発見し、対応することで、売電収入の減少を防ぐことができます。そのため、監視システムを利用し、発電量は発電異常などを監視することが必要でしょう。さらに、定期的な診断や、清掃などのメンテナンスも不可欠となってきます。

固定価格買取制度
 住宅用太陽光発電は、他の再生可能エネルギーの電気と同じく、固定価格買取制度の対象となっています。ただし、10kw未満の設備については、全量ではなく余剰電力が買取の対象となっています。また、買取期間が10年間と短くなっています。
 また、エネファームや蓄電池を併設した場合、W発電となり、買取価格が低く設定されています。これは、W発電の場合、余剰で販売できる電力量が増えることに対応した措置です。
 住宅用太陽光発電は、以前は電力会社による売電価格と買電価格が同じとなる「余剰電力購入メニュー」で買い取られていましたが、固定価格買取制度に先行して2010年から、現在のように高い価格で買い取る制度に変更されました。これにより、政府の補助金がなくなっても、住宅用太陽光発電の普及にははずみがつきました。
 住宅用太陽光発電では、2019年から、買取が終了する設備が出てきます。一部では2019年問題とも言われています。買取終了後に、余剰電力をどのようなしくみで買い取るのか、価格なども含めて、これからの議論となっています。これまでのような高い価格で買い取るということは考えにくいので、この時期を境に、蓄電池を利用してなるべく自家消費していくというニーズが高まるのではないかとも見られています。
 一方、産業用太陽光発電は、全量買取が適用され、買取期間も20年間となっています。


蓄電池
 電気を安心して使うための機器として、蓄電池が少しずつ普及しています。リチウムイオン電池が大容量で実用的レベルで使えるようになったことによって普及が技術的に可能になったのです。また、東日本大震災の経緯から、災害時でも電気が使える設備として、また、太陽光発電など再生可能エネルギーの電気を蓄える設備としても、期待されています。

蓄電池の種類
 蓄電池にはさまざまな種類があります。一般的なのは、自動車に使われている鉛電池(鉛蓄電池)と、より小型で蓄電容量が多いリチウムイオン電池です。
 住宅用としては、停電時の備えとしての小型のものから、太陽光発電と連携できる定置型大容量のものまで、いくつかのタイプがあります。
 蓄電池の性能は、蓄電容量(kWh)と定格出力電力(VA)の二つの数値で示されます。このうち定格出力電力は、使える電力(W)とほぼ同じと考えていいでしょう。蓄電容量は、蓄えられる電力量なので、これによって停電時に使える時間が決まってきます。例えば、蓄電容量が1kWhの蓄電池の場合、250Wの電力を3時間以上、4時間未満まで使えるということになります。
 また、使える定格出力電力が500VAの場合は、消費電力500W以下の機器しか使えないということになります。


蓄電池の接続
 一般的な蓄電池は、コンセント充電となっています。使い方としては、常に充電状態にしておき、停電時に使う場合や、深夜電力などを充電して日中に使うことで、電気代を節約する場合などがあります。
 一方、定置型の蓄電池では、パワコン、分電盤とつなげることで、住宅の直接電気を供給することができます。また、専用のパワコンを使うことで、太陽光発電や家庭用燃料電池(エネファーム)などとも連携させることができます。

創蓄連携システム
 太陽光と蓄電池を組み合わせ、電気代の節約や電気の自給自足に近付いたシステムとして、創蓄連携システムが注目されています。

 図は、蓄電池と太陽光発電を連系させた場合を示した図です。通常時は、蓄電池は主に深夜電力から蓄電し、夕方利用します。一方、太陽光発電は晴天時の日中に電力を供給し、余剰電力を売買します。停電時には、太陽光発電から充電し、夜間などに蓄電池から電気を供給します。停電時には、太陽光発電から充電し、夜間などに蓄電池から電気を供給します。このように、使うことで、電気代を節約することができます。
 固定価格買取制度の対象期間となる10年間が過ぎた後は、売電価格が下がることが予想されるため、余剰電力を蓄電した方が経済的になると考えられます。

産業用蓄電池
 産業用の場合、非常用の電源として蓄電池を利用したいというニーズが高いようです。小型の非常用発電の代わりに使われることもあります。発電機と異なり、燃料が不要で、騒音もないという点などがメリットとなっています。
 リチウムイオン蓄電池のほか、鉛蓄電池なども使われています。また、中古の蓄電池をリサイクルして使うこともあります。


電気自動車の充電設備
 近年、少しずつ普及してきたのが、電気自動車(EV)およびプラグインハイブリッド自動車(PHV/PHEV)です。価格は割高ですが、充電した電気で走行するため、燃費(電費)が良く、電気で走行しているときには排気ガスを出さないというメリットもあります。いずれも充電にあっては、専用の充電設備が必要です。

電気自動車とプラグインハイブリッド自動車
 電気自動車(EV)は、蓄電池に蓄えられた電気でモーターを駆動させて走行する自動車です。一般的な電気自動車のバッテリー(蓄電池)に使われている鉛電池ではなく、容量の大きいリチウムイオン電池を利用することで、走行距離を大きくすることができました。
 代表的な車種としては、乗用車では、軽自動車タイプの三菱自動車工業のアイミーブ、コンパクトカーの日産自動車にリーフがあります。また、商用車として三菱自動車工業のミニキャブ・ミーブなどがあります。
 EVが登場した背景には、環境性能に対する消費者ニーズの高まりと、リチウムイオン電池の性能の向上があります。走行距離は、運転の仕方やエアコン使用の有無などで変わりますが、アイミーブのグレードXで約180km、リーフで約228kmとなっています。
 PHEVは、充電ができるハイブリッド自動車とよぶべきものです。蓄電池とモーター、エンジンを組み合わせ、近距離であれば充電した電気で、長距離であればガソリンとエンジンで走行します。EVの走行距離の問題を、ガソリン自動車としても動くようにしたことで解決したといえます。代表的な車種としては、豊田自動車のプリウスPHV、三菱自動車工業のアウトランダーPHEVなどがあります。

充電設備
 EVやPHEVの充電にあたっては、2種類の充電方式があります。それは、普通充電と急速充電です。
 普通充電は、200Vの電源コンセントないしは専用の充電器を通じて充電する方法です。この場合、だいたい8時間程度かかります。EVやPHEVを導入された方が自宅で充電するために設置するのはこのタイプです。
 近年では、新築分譲住宅では、EV用のコンセントが装備されているということもあります。また、専用の充電器には専用のケーブルがついています。
 急速充電は、専用の急速充電設備から行うもので、30分程度で充電できます。主に公共の設備として急速充電設備が設置されていることが多いようで国の普及策として補助金も準備されています。設置場所としては、高速道路、公共施設、自動車販会社、商業施設などがあります。

V2H(Vehicle to Home
V2Hは、自動車から住宅に電気を送るということを意味しています。EVの蓄電池を住宅用定置型蓄電池の代わりに利用することです。深夜電力の活用や、非常用電源として使うことができます。
 V2Hを行う場合には、充電設備とインバータが一体となった専用の設備が必要です。
 自動車の電気を電力系統に戻す場合は、V2G(Vehicle to Grid)とよばれています。これは、現在の日本では行われていませんが、将来は、大量に導入された再生可能エネルギーの電気を蓄電するためのしくみとしても期待されています。

V2Hの構成例


デマンドレスポンス
 デマンドレスポンス(需要応答)は、電気使用量が多いときに、需要側で消費を抑制するためのしくみです。家庭や企業が使用を控える、あるいは自動的に制御することで、最大電力を抑制し、電力の供給が安定して行われるようになります。

ピークカット、ピークシフト
 電気は蓄電池などを除くと、基本的に蓄えておくことができません。したがって、使う分だけ発電している必要があります。

 現在、我が国の発電設備は、夏の日中など電気を最も多く使う時期に合わせて整備されています。それでも、電気の需要が高まると、燃料費が高い石油火力発電など、高コストの電源を運転することになります。こうしたことを避けるために、最大電力を下げていくのが、ピークカットやピークシフトです。



「見える化」と電気料金
 デマンドレスポンスですでに普及しているものが、季節別時間帯別電気料金です。電気を多く使う季節・時間帯の電気料金を高くし、一方深夜など電気の消費が少ない時間帯の電気料金を安くすることで、電気のピークカット・ピークシフトになるようにしています。
 HEMSなどを使い、電気の使用量も「見える化」することで、積極的なピークカット・ピークシフトを促すことができます。例えば、炊飯器や洗濯機などを使うときに、電気料金が高い時間帯を避けるといったことです。

機器の遠隔制御
 あくまで構想段階ですが、電気使用量が多い時間帯に、電気の消費を自動的に抑制する遠隔制御も考えられています。
 例えば、電力の供給がひっ迫したときに、HEMSを通じてエアコンの設定温度を弱める、といったことです。米国では、電気料金が安い時間帯に優先的に稼働する衣類乾燥機などが開発されています。


省エネ機器
 家電製品の省エネ性能は、毎年向上しています。さらに、ICTの活用によってこれまでの家電とは異なる新たな機能が充実した情報家電も増えています。とりわけエアコンでは、人感センサーやスマートフォンとの連携、HEMS対応などさまざまな機能が導入され、さらなる開発も進められています。

スマート家電
 ITを活用し、あるいはインターネットと連携した情報家電製品などが登場してきています。とりわけスマートフォンが普及したことで、これと連携したさまざまな機能が考えられています。
 パナソニックでは、スマート家電として、スマートフォンにアプリケーションを取り入れることによって、さまざまな機能が使える家電製品を発売しています。代表的なものとしては、電気冷蔵庫などの省エネ管理や、炊飯器、電子レンジ、IHクッキングヒーターなどのレシピダウンロードと買い物メモ、血圧計のデータ管理といった機能があります。また、テレビやデジタルビデオカメラなども、スマート家電と連携し、さまざまな機能が使えるようになっています。

HEMS対応家電
 HEMSを構成するさまざまな機器(センサー、家電、スマートメーターなど)を連系させるための通信の標準規格として、先に紹介したECHONET Liteがあります。この規格に準じた製品を連携させることで、機器の制御やデータの管理が行えるようになります。
 まだ、ECHONET Liteに対応した機器は徐々に出てきており、HEMSをはじめ、主要なエネルギー機器である住宅用太陽光発電システム、エコキュート、エネファーム、住宅用蓄電池などへの搭載が進んでいるほか、エアコン、照明、冷蔵庫などHEMSと連携する機器への搭載も進められています。


エアコン
 住宅において、消費電力が多い機器といえば、エアコンと冷蔵庫の二つでしょう。
 このうちエアコンは、取付け工事が必要なため、電気工事技術者がかかわる機会が多い製品です。
 下図は、2005年と2015年のエアコンの消費電力量を比較したものです。これを見ると、古いエアコンの交換が、お客さまの電気代を下げることに役立つということが分かると思います。
 エアコンの最新の機種では、一般的な省エネ性能に加えて、さまざまな機能が搭載されたものが登場しています。
 人感センサーを搭載した製品は、人がいなくなるとエアコンの運転が停止し、人が戻ると自動的に運転を再開するしくみになっています。
 HEMSと連携し、スマートフォンを通じて、外部から操作できる製品も登場しています。外出先から帰宅の30分前にエアコンのスイッチを入れることで帰宅時に夏は涼しく、冬は暖かくしておくことができます。この機能は、急速な冷暖房をしないため、省エネにもなります。
エアコンの省エネ性能の推移


エコキュート
 空気の熱をくみ上げてお湯を沸かすエコキュートは、エネルギー効率が高く、電気温水器の3倍以上の効率になっています。
 ヒートポンプを使って、1の電力で3の大気の熱をくみ上げお湯を沸かすしくみなので、一般的なガス給湯器と比べても省エネになっています。
 エコキュートもHEMSとの連携が進んでいます。新しい機種では、エコキュートの電気の消費量が見えるだけではなく、電気料金が高い昼間の焚きましを停止する機能がついた製品もあります。
 住宅用太陽光発電を設置した住宅では、固定価格買取制度の買取期間終了後は、余った電気でお湯を沸かすような機能も活用されるようになるでしょう。

IHクッキングヒーター
 IHクッキングヒーターは、かつての電気調理器と異なり、電気が流れるときの磁気によって鍋そのものを発熱させるしくみとなっており、熱効率が高いことが特長です。
 土鍋など金属を使っていない調理器具が使えないことが欠点ですが、そのかわりにIH用の土鍋が販売されています。また、最新の機種では魚などを焼くグリルも、電熱線ではなくIHとなっています。
 HEMSと連携し、消費電力量のチェックやスマートフォンへのレシピのダウンロードなどのサービスも登場しています。



BEMS
 BEMS(Building Energy Management System=ビルエネルギー管理システム)は、ビルディングや商業施設などのエネルギーを管理するシステムとして、大規模事業所には広く普及しています。近年は、低コストのシステムが開発され、あらたに中小ビルなどへの普及が期待されています。

BEMSのしくみ
 BEMSの役割は、事業所のエネルギーを「見える化」し、使い過ぎなどを知らせ、制御などを行うことです。
 基本的な構成は、HEMSと同様に、エネルギーを測定する機器と、測定したデータを管理する機器となります。データの管理は、事業所に設置したサーバで行う場合やクラウドサーバで行う場合などがあります。管理すレベルによって、必要となる機器の種類や数が異なってきます。レベルというのは、ビルの各フロア別に測定するのか、各部屋別に測定するのか、といったことです。また、使い過ぎを知らせる警報機能や制御などの機能を導入する場合は、その機能を有する機器が必要になります。
 図は、パナソニックの中小事業所向けのBEMSのシステムの概要を示したものです。


BEMSのこれからの市場
 BEMSは大規模事業所の多くでは、すでに導入されていますが、中小ビルではまだまだです。
 ここでいう中小ビルとは、おおよそ契約電力が50kw以上500kw未満の間の事業所です。この規模の事業所の場合、BEMSの導入コストに見合った光熱費の削減が難しかったことなどが、あまり普及しなかった要因でした。しかし、機器の低価格化とクラウドサーバの活用などによって、中小ビルのエネルギー管理が低コストでできるようになってきました。

BEMSによる節電
 BEMSは導入しただけで省エネになるという機器ではありません。エネルギー使用データを常に見直し、設備の運用改善を行っていくことで、省エネが進んでいきます。したがって、BEMSを導入した事業所に対するデータ分析やアドバイスなどの支援サービスも、新たなビジネスとなっていくでしょう。
 以下の3ステップで節電が実行されていきます。
@  電気の使われ方を「見える化」
 BEMSでは、電気の使われ方をさまざまな形で見ることができます。例えば、年・月・日・時間ごとの使われ方、過去との比較、ピークの状況、フロアや設備ごと、といった形です。こうしたデータから、どこで電気を無駄に使っているのか、契約電力を下げるためにカットすべきピークはどこにあるか、などがわかります。
A  節電を具体化
 データを分析し、運用改善ポイントを明らかにします。また、具体的な省エネ目標値を設定し、年間の使用電力量の管理なども行っていくことになります。
B  節電を最適化
 分析したデータをもとに、実際に運用を改善します。さらに改善後のデータから、次の改善点を探していくことも必要です。場合によっては、設備の改修や交換が効果的になると考えられるケースもあるでしょう。節電は一度で終わるものではなく、継続的に見直し、次の努力へとつなげていくものです。
 電気工事会社としては、お客さまの使用電力のデータをもとに、課題を発見し、継続的な提案をしていきます。
 省エネで重要なのは、電力消費量を計測し、省エネのポイントをみつけることです。
 「改正省エネ法」平成22年4月施工により、企業全体のエネルギー使用量の把握に努めるとともに、新築増改築時における省エネ把握の届け出が中小の建物に義務付けられました。
これにより、電力監視関連商品需要が増加傾向にあります。

BEMS導入・運用の流れ(エマネージを使った例)



バナースペース

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